サテライトサイトの価値

サテライトサイトの価値
昨日アクセス解析を見ていたら、いわゆるサテライトサイトが、メインサイトのアクセス数を上回ってしまったものがありました。こういった状況が良いかどうかは別問題として、サテライトサイトの価値の大きさを改めて感じました。

サテライトサイトについては別のサイトを作ってしまうでも触れていますが、メインサイトのテーマを特化、細分化した専門的なサイトのことを指しています。構築する目的は主にふたつあります。

サテライトサイトからの外部リンク
サテライトサイトからメインサイトへ直接的なアクセス

SEO的には1点目が主な目的になりますが、2点目が持つ意味も忘れないでください。メインサイトで拾えないキーワードをサテライトサイトで拾い、メインサイトに導線を貼るということです。ただし、2点目についてはメインサイトのドメインにコンテンツをぶら下げても大きな違いは無いと思います(例:http://www.seo-motto.com/tool/)。

SEOもっと!は細々とした情報サイトなのでサテライトサイトを持っていませんが、予算と時間があれば、こんな感じで細分化、特化したサイトやブログを設置することが考えられますね。

SEOもっと!- SEOを無料でやろう – (メインサイト)
SEOツールの提供/SEOツールを厳選して紹介するサイト
Yahoo!のSEOに特化したサイト
ブログのSEOに特化したサイト(WordPress/MovableTypeのSEO)
SEOもっと!運営者ブログ
サテライトサイトの勘違い
多くのみなさんがその重要性を認識していらっしゃるので、たくさんの人口衛星を飛ばしていらっしゃるようですが、意味を成していないと思われるものを良く拝見します。

コンテンツよりも外部リンクの方が多い
コンテンツに該当する箇所は申し訳程度の分量で、それとは対照的に外部リンクが盛りだくさん。フッター、サイドバー、本文中に惜しげもなく配置されています。サテライトサイトというよりも、外部リンクサイトと読んだほうが良いかもしれません。

しかもアンカーテキストがキーワードの羅列である
アンカーテキストはサイト名ではなく、キーワード。例えば、「SEOもっと!」ではなく、「SEO」「SEO 無料」「Yahoo! SEO」といったターゲットキーワードがアンカーテキストになっているということです。アンカーテキストにターゲットキーワードを含めるというSEOの教えに忠実なんですが。ユーザにとっては、見苦しいことこの上ないです。

アフィリエイト広告だらけになった
別にアフィリエイト広告を貼るのが悪いわけではないですが、つい欲が出てしまい、「せっかくだから」という中途半端な考えにより、気づいたら広告だらけになってしまったパターンです。しかし、広告を貼り巡らせたところで、広告量に見合うだけの収益を得ることは難しいでしょう。本来の目的を思い出しましょう。

100%混じりっけ無しのコピーサイトである
誰かが作ったコンテンツをそっくりそのまま持ってきて、自分のサイトにコピーしてしまうというパターンです。こういった方法で上位表示されているサイトも実際にありますが、品位を疑われますよ。コピーされた方はどれだけ悲しいか、考えてみてください。一生懸命時間を削って作ったのに。見る人が見れば一発でばれますし、検索エンジンにお灸をすえられる可能性もありますし、そのときの代償を想像できるだけの想像力を身につけましょう。

大量生産している
世の中には便利なツールがたくさんありますので、簡単お気軽にサイトや記事を作ることができるようになっています。しかし、手間をかけずに作ったサイトに、果たして魅力が備わっているでしょうか。人工的に作ったサイトがそれなりに意味を成すためには、人工的なリンクを貼るしかないでしょう。しかし、こんな不毛なことがあるでしょうか。

実はインデックスされていない
さすがにそれは無いだろ!とお思いの方、こんなのざらにあります。インデックスされないサテライトサイトを作り続けることは、砂漠に水をまき続けるようなものです。

被リンクがゼロ
言うまでもありませんが、サテライトサイトに効果を求めるためには、それ自身にそれなりのパワー ≒ 被リンクがないといけません。単に作っただけでは、全く意味を成さないのです。上のパターンとほぼ同じ状態です。

愛情を注いでいない
サテライトサイトだからといって、それなりにかまってあげないと成長しません。当然被リンクも集まりません。魅力が無いサイトに導線を貼ったところで、メインサイトに誘導することも難しいでしょう。手をかけずして効果だけを求めてはいけません。

賢いサテライトサイトの作り方
そんなわけで、思い当たる節のある方や、後ろめたさを感じている方は自分のサテライトサイトと向き合ってみてください。サテライトサイトの作り方については、こちらの記事が大変参考になります。

SEOに強いサテライトサイトを作成するための10個の法則 | 京都のSEOコンサルタント松尾茂起のブログ

賢明なみなさんは、是非こちらの記事を参考に濃いサテライトサイトを作られてください。4点、私の考え方も書いておきます。

SEO目的なんだけどSEOだけが目的だと思わないで
サテライトサイトに限ったことではありませんが、SEOのことだけを考えるとおかしな方向に進む可能性が高いので、あくまでも全く新しい別のサイトをもうひとつ作るという強い意志を持ってください。サテライトサイトはメインサイトの分身です。中途半端な気持ちで作れるものではありません。

リンクはメインサイトと持ち合って
相互にリンクを持ち合うことを極度に嫌う方がいらっしゃるようですが、私はそうは思いません。メインサイトの順位をあげることが第一義的な目的ですが、メインサイトからサテライトサイトにリンクを貼ることで、相乗効果が生まれるはずです。だって、テーマが同じはずですから。ユーザにとっても有益ですよね。

リンク ≒ 導線は堂々と自然に
例えばフッターに慎ましくキーワード入りのアンカーテキストを配置してリンクをするといった方法はあまり好きではありません。やるなら堂々とやりましょう。堂々とやるためには、恥ずかしいサイトは作れないですし、自然なリンクであることが必要ですし、おのずとリンクはメインサイトのみに注がれるはずです。そして、メインサイトへの効果的な導線として機能するでしょう。

コンテンツからコンテンツへのリンクも大事
どかーんとメインサイトのトップページにリンクを貼っただけではもったいないです。コンテンツからもコンテンツへリンクを貼ってあげましょう。

例えば古着を扱うECサイトが、ジーンズの歴史や価値を紹介するサテライトサイトを作ったとします。その中で、「リーバイス 501 66前期モデル」に関するページを作ったのであれば、メインサイト「リーバイス 501 66前期モデル」の商品ページ、もしくはそれに関連する商品ページにリンクを貼ってあげるということです。これは3点目の自然なリンク、効果的な導線と繋がりますよね。そして、これがサテライトサイトの本質なのかもしれないですね。

そんなわけで、くれぐれも無価値な人工衛星を作ることに貴重な時間を割かないでください。非生産的な行為はやめましょう。